お城カタリストの野口です。
今回は、今治タオルで有名な愛媛県今治市の「今治城」をご紹介します!
今治城は、高松城(香川県)・中津城(大分県)とともに「日本三大水城」のひとつに挙げられる名城です。
「水城(みずじろ)」とは、水辺の利便性と防御力を活用したお城のこと。
今治城のように、海を活用する水城は「海城」とも呼ばれます。
実際、今でもお堀には海水が引き込まれているので魚が泳いでいますし、時にはエイやサメがお堀に迷い込んだとニュースにもなります。
今治城へ行ったなら、ぜひお堀の外側をぐるりと歩いてみましょう。
広いお堀に囲まれたお城は、まるで海に浮かんでいるかのよう。
海城の守りの堅固さが実感できるのではないでしょうか。
こちらは、平成19年(2007)に再建された鉄御門(くろがねごもん)。
木造で再建された鉄御門の内部は、木の香りで満ちていました。
鉄御門を抜けた先にある「内枡形」の石垣には大きな「鏡石」を備えています。
鉄御門を抜けると天守はすぐそこ。
スラリとした白亜の天守の前には、江戸時代初期にお城を築いた「藤堂高虎」公の銅像があります。
藤堂高虎は、関ヶ原の戦いの戦功により伊予国20万石を拝領し、ここに城を築きました。
これがのちに大・大・大好きになる「高虎さま♡」との初めての出会いです 笑
現在私たちが目にするのは、昭和55年(1980)にコンクリートで再建された天守です。
本来の天守台ではなく、本丸北隅櫓跡に建てられていますので「模擬天守」に分類されます。
天守の最上階からは、瀬戸内海と島々を望む爽快な景色が広がります。
海運の要衝として栄えた400年前の様子が目に浮かぶようです。
見る角度によって雰囲気が変わるのも天守の面白いところです。
こちらはでっぷり大柄に見えるお姿。
築城の名手:藤堂高虎らしい直線的で犬走りがある石垣のつくりにも注目してご覧ください。
私の「お城めぐり」のはじまりは、今治城の売店で出会った「日本100名城ガイドブック」でした。
今治城は、私がお城の沼にどっぷりハマるきっかけになった、特別なお城です。
2016年3月2日 登城