「続日本100名城」の公式ガイドブックが発売になりました!
続日本100名城とは、(財)日本城郭協会が選定した日本100名城に続くお城です。
2017年の4月6日「城(しろ)の日」に、その100城が発表されました。
楽しみなスタンプラリーは来年の城の日(2018年4月6日)からスタートします。
赤い帯のインパクトもいいですね。
続日本100名城に選ばれているお城
続日本100名城って、どんなお城が選ばれているのかな?
続日本100名城では、古代のお城や中世城郭がいくつも選ばれていました。前作の日本100名城では、天守や櫓などの建物がある近世城郭が多く選ばれていたので、その変化は嬉しい驚きでした!
日本100名城がきっかけでお城めぐりをはじめた私が、最も興味があるのは、天守や建物もない、標高のある山に築かれた「山城」タイプのお城。
中世のお城は、山城がメインなのです。
大掛かりな土木工事の跡が克明に残る山城は、当時の様子を体感できる貴重な存在です。
私が日本でいちばん大好きなお城は、兵庫県豊岡市にある「有子山城」です。
小一時間ほど山を登った先にあるのは、巨大な堀切と、美しい野面積みの石垣群。
山城の魅力と楽しさと、お城を未来に継承しなければという使命感を気づかせてくれた有子山城は、今のお城カタリスト活動の「原点」のお城でもあります。
その有子山城も、麓の出石城とあわせて続日本100名城に選ばれました。
そのほか、城柵の秋田城(秋田県)に、山城を堪能できる向羽黒山城(福島県)や黒井城(兵庫県)、古代山城の鞠智城(熊本県)や基肄城(福岡県)、石垣が堪能できる田丸城(三重県)や米子城(鳥取県)、沖縄のグスクに砲台跡の品川台場(東京都)など盛りだくさん。
もちろん天守や櫓が復元されている、浜松城(静岡県)や吉田城(愛知県)、福知山城(京都府)に中津城(大分県)なども入っていますので、近世城郭好きの方も楽しめます。
続日本100名城に込められた想い
前作の日本100名城の選定から10年あまり。
その10年の間に、人々が天守だけではないお城の魅力に気づいた証拠が、この続日本100名城の1冊に詰まっていると思います。
石垣だけのお城や、石垣もない土塁だけのお城、出入口である虎口が巧みなお城に、豪快な大堀切……。
古代のお城や中世城郭には、近世城郭にはない魅力がたくさんあります。
城郭研究の第一人者である小和田哲男先生は、日本100名城や続日本100名城を選定した公益財団法人 日本城郭協会の理事長をされています。
「続日本100名城の選定にあたって」のタイトルで寄稿された文章には、先生のお城に対する熱い想いが込められていました。
一部を抜粋してご紹介します。
(略)50年ほど前までは、中世城郭、特に戦国城郭は、一部の城を除いて放置されていたのが実情だったので、今回の「続日本100名城」にそうした中世城郭がかなりリストアップされたことは、中世城郭の保存を訴え続けてきた一人として感無量のものがある。これからも、多くの人に城のよさ、おもしろさを体感していただきたいと考えている。
「埋もれた古城」になりやすいのが山城です。中世城郭です。
整備と保存には様々な課題もありますが、まずはお城が未来に残ることが大切です。
この本の出版が契機になり、いろいろなお城に多くの方が訪れることを願っています。
この本の半数は登城していますが、スタンプラリーを口実に(笑)また行けるのはとっても楽しみです。
ガイドブックで学んでから眺めるお城は、さらに面白さがアップすること間違いありません!
日本100名城とセットで、あなたもいかがですか?
続日本100名城公式ガイドブック|(財)日本城郭協会 監修(学研プラス)
中世の城が多く掲載されていて、さらにお城LOVE・お城マニアな方向けの魅力的なお城が満載です。大きくて読みやすいB5判のガイドブック。「続100名城の選定にあたって」のページに書かれた先生方の想いには、ぐっとくるものがあります。山城の歩き方や石垣の楽しみ方などの特集も充実しています。切り離して持ち運べるスタンプ帳つきです。小型版のガイドブックもありますので、お好みでお選びください。
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