新しい名刺をつくりました。
2人の友人のおかげで、デザイナーのヒロさんと、用紙と印刷を担当してくださる森川さんとのご縁をいただき、素敵な名刺が完成しました!
名刺のお城は、復興を支援したい熊本城のシルエット。
そのデザインを、和紙のような手触りの手すきの紙に印刷していただきました。
守口誠翔園とは
守口誠翔園は、就労継続支援A型の事業所です。
「就労継続支援A型事業所」とは……
企業等に就職が困難な人に対して、雇用契約に基づき働く場所を提供するところです。
事業所ではそれぞれの特性やスキルによって適した業務に就くことが可能です。また、雇用契約を結ばない「就労継続支援B型事業所」もあります。
守口誠翔園では、身体・視覚・発達などの障がいを持った方が働かれています。
そして賃金は、大阪府の最低賃金(現在は時給909円)をお支払いしているそう。
支援学校を卒業したあとに、自立して生活できるだけの環境づくりを目指しているそうです。
紙すき体験
いよいよ「紙すき体験」です!
名刺に使われた用紙がどのようにつくられるのか、あの手触りはどんな風に生まれるのか。
興味津々です。
① 用紙の素が入ったシンクに木枠を入れて、すくい上げます。
守口誠翔園の用紙は、すべて古紙をリサイクルしてつくられています。
古紙を細かく裁断し水と混ぜて糊状にします。それが用紙の素(勝手に命名しています)です。
用紙の厚みが統一されるよう、濃度が濃いうちは上澄みをすくい、薄くなってきたらシンクの下の方をすくい上げます。厚みを統一するのは、経験を重ねなければなかなかできません。
② すくい上げたら、水切りをします。
平行になるよう、静かに持ち上げて前方の棚に移動させます。慎重に、慎重に……。
③ 型枠を外します。
平らになっている用紙の端を傷つけないよう、まっすぐ上に型枠を持ち上げます。
作業の中で、これが一番ドキドキしました。細心の注意が必要です。
④ 不織布をかぶせて、ひとまわり大きい外網枠をはめ込みます。
外網枠が中央になるよう、注意しながら行います。
⑤ 業務用の掃除機で水分を吸い取ります。
左右に一往復させるのですが、吸う力が強いので想像以上の力が必要です。
⑥ 木枠から外します。
ここでも用紙が傷つかないよう、慎重な作業が必要です。
⑦ ローラーをかけて、表面を平らにします。
ローラーを同じ力で動かすことで、厚さが均等になります。ここも気が抜けません。
⑧ 手すき用紙から、不織布をはがします。
これが最後の工程。これを失敗したらすべてが台無しになる! と思ったら緊張しました。
⑨ 紙すきの完了です! 緊張から解放されて、ほっと一息。
1回の作業でA4サイズの用紙が2枚できます。こちらを室内で乾燥させると用紙が完成です。
守口誠翔園を運営する代表者の想い
代表の森川さんに、どうしてこのような施設をつくったのかをお伺いしました。
森川さんの答えは、「障がいを持った人が自立して生活できるようにするため」でした。
ご自身のお子さんも障がいがあるということで、自分の子どもと同じ環境にある人たちを支援したいという熱い想いが伝わります。
施設を運営して、楽しいと思うことはなにかと伺うと、「入所者さんができたと喜んだり、嬉しそうにしている様子をみることが楽しい」と話されていました。
障がいの度合いや適性を考えることが難しいと感じているそうですが、入所者それぞれの個性や適性を知って、伸ばしていくように心がけていると話されていました。
お給料が支給されるので、入所者の方には責任感を持って働いていただいていること。
入所者は、みなさん雇用保険に加入していること。
企業への就職ができるよう、支援していること。
働く楽しさを育てて、自活するためのベースをつくる場所。それが守口誠翔園です。
今だけでなく、入所者さんたちの将来や未来を見据えた環境づくりを目指しているようです。守口誠翔園は、森川さんのさまざまな想いが詰まった、とても素敵な事業所でした。
詳しくはこちらのサイトをご覧ください
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