天守ってすごくキレイ! かっこいい♡
あなたもこんな風に天守を見上げるのではないでしょうか?
本当に、天守は雄大で、潔くて、かっこいい!
日本人の美意識をくすぐります。
いったい天守のどんな要素が、私たちの心を震わせるのでしょうか?
天守の美しさの秘密とは(おさらい)
↓こちらの記事でご紹介したように、天守の美しさの秘密は「破風」にありました。
↓また破風は、配置によって天守を個性的にする「デザイン性」の高さも魅力です。
なぜ日本人は破風が好きなの?
日本人は昔から破風が好きだったそうです。
奈良時代には、破風のある建物を「真屋(まや)」と呼び、破風のない建物を田舎屋の意味で「東屋(あずまや)」と蔑んだ(!)と言われます。
江戸時代にもなると、破風は大きければ大きいほどよいものとされて、大きな破風をつくることができる職人が、腕のいい大工さんだと言われたそうです。
大阪府高槻市にある今城塚古墳では、入母屋や切妻の屋根を持つ建物型の埴輪が発見されています。
これらの埴輪の元となった入母屋屋根と切妻屋根の建物では、屋根の形によって、使う用途や使う人物が違っていたそうです。
屋根の違いとは、破風の違いです。
つまり、日本人は古墳時代の昔から、破風の形で「格式の違い」を意識していたと言うことが分かります。
このように、種類によって格式に違いがあるのも、日本人が破風を好きな点です。
そして、破風のデザイン性。
神社仏閣で目にすることの多い破風は、日本人にとって馴染み深く好ましいデザインでした。
洗練されたシャープなデザインと、左右対称のシンメトリーなところも日本人の美意識を刺激します。
もともと、天守の工事に携わったのは、神社仏閣で腕を振るう宮大工たちです。
578年に聖徳太子の命で設立され、今なお続く世界最古の企業「金剛組」も、宮大工集団でした。
飛鳥時代から受け継がれる、日本の伝統美は、確実に天守や破風に宿っているのです。
わたしの想い
天守を眺めてウットリしてしまうのは、私たちのDNAに刻まれた美意識が刺激されるからです。
あなたが本来持っている美意識だからこそ、共鳴して感動がより大きくなります。
私には何もない。
そう思って不安になったり、何かを探そうと焦っている人もいるかもしれません。
事実、私もそうでした。
自信がなくて、何かを持たなければ自分には価値がない。
そんな風に、無意識に責めている自分がいました。
落ち込んだとき、自分がちっぽけだと思ったり、無意識に自分を責めてるなと感じたら。
そんなときは、天守を眺めてみてください。
どうですか? 天守は美しいですか? かっこいいですか?
天守を見て美しいと心を震わせるのは、ずっとずっと引き継がれている日本人だからこその感覚です。
天守を美しいと感じるあなたは、まさに日本人なのです。
あなたは「日本人」というアイデンティティを、もうすでに持っています。
私はお城に行くと、美しいと感動するだけでなく、なぜかホッとします。
うまく表現できないけど、安心感というか懐かしさというか、言葉にできない感情がこみ上げます。
「ここにいていいんだよ。」と言われているような、心地よさと温かさに包まれるのです。
天守を見上げて「ああ、やっぱり私は日本人なんだ」と、実感しているからかもしれません。
お城を美しいと感じるのは、あなたが持っている「根っこ」が共鳴したからです。
自分の中に息づく「根っこ」を感じてください。気づいてください。
きっと、その「根っこ」が、あなたのチカラになるはずです。
私はそう、信じています。
人生に迷ったら、お城に行ってみましょう。お城は「日本人」という根っこをいつでも気づかせてくれる心強い味方です。
では、また!