「姫路城を守る会」の創立50周年を記念した、式典と講演会に行ってきました。
記念式典では、清掃ボランティア団体や通訳ボランティア団体、そして独自に姫路城を守る活動をされているさまざまな団体への表彰式もありました。
「姫路城を守る会」とは
創立50周年を迎えた「姫路城を守る会」の活動は、機関誌「白鷺城」の発行や城郭研究会の開催、姫路城内の清掃奉仕活動などを実施しているそうです。
啓蒙活動だけではなく、石垣の中にある転用石の五輪塔や墓石を集めて供養もしているそう。
「お城を守る」という共通の目的のもと、多面的なみなさんの活動に感銘を受けました。
城郭史上の姫路城の歴史的位置
記念講演会でお話ししてくださるのは、戦国時代史研究の第一人者、静岡大学名誉教授の小和田哲男先生です。「城郭史上の姫路城の歴史的位置」として城郭史における姫路城の価値についてお話しくださいました。
小和田先生のお話は、姫路城の歴史話が中心ではありません。
もちろんさっくりと歴史の話はしますが、お城の基礎知識や姫路城の重要性やその価値を熱心に話してくださいます。
難しいことを難しく話すのは、意外と簡単です。
相手のことは御構いなしに、自分の思うように話せばいいのですから。
複雑な話をわかりやすく話すことは、本当に難しいと常々感じています。
小和田先生は、ややこしい話をわかりやすい言葉で丁寧に話してくださいました。
だからこそ参加者の方々が、「とても勉強になった」、「とても面白くて姫路城がもっと好きになった」という感想を持たれたのだと思います。
知識を誇示する必要がないほどの立場だということもあるでしょうが、それは先生の心意気なのだと私は感じました。
小和田先生も講演の中で、明治時代に姫路城の存続・維持を提言した中村重遠大佐のお話をされていましたが、「姫路城を守る会」を始めとしたさまざまなボランティア団体など、地域のお城を守り伝えていく方がいるからこそ、お城は未来に繋がって行くのだと思います。
まとめ
今日は姫路での講演だから……と姫路城がデザインされたネクタイとネクタイピンで登壇された小和田先生。
お写真をお願いしたら「ネクタイも撮ってね」と素敵な笑顔でニッコリ。
先生は小学生の頃からお城が好きで、お城の中で暮らしたいと当時学生寮が城内にあった金沢大学や弘前大学の進学を考えたこともあるのだそう。
そんな「お城愛」にあふれた先生のお話だからこそ、心にまっすぐ届きます。
先生が城郭について学び、講演をしている活動は、清掃や通訳の活動と同じ「お城を守りたい!」という気持ちが根っこにあるのだなと改めて実感しました。
私も「お城を守りたい!」という気持ちは一緒です。教授でも研究家でもない私だからできることを、精一杯続けていきたいです。