安土城は、日本ではじめて天主を持った総石垣づくりのお城です。
築城当時は立派な天主をはじめ、御殿や櫓や白い壁が城内のあちこちにあったのでしょうが、今残っているのは、建物の基礎だった「石垣」だけです。
石垣だけのお城を楽しむには、どうすればいいの?
そんなときはぜひ、お城に行く前に資料館で「予習」してみましょう。
↓こちらの石垣の記事でもご紹介していますが、石垣のお城は、イメージすることがとても大切です。
想像力が広がると、単なる石垣が石垣ではなくなって、門や建物が建っているイメージが湧いて楽しくなりますよ。
こちらの記事では、安土城の近くにある「予習」におすすめな施設をご紹介します。
安土城郭資料館
JR安土駅の南側に隣接する、安土城郭資料館。
専用の無料駐車場もあるので、電車でも車でもアクセスしやすくて便利です。
目玉はなんといっても、20分の1スケールで復元された安土城の模型!
幻の城とも言われる安土城を、名古屋工業大学教授の故・内藤 昌(あきら)氏の復元案に基づいて再現されています。
外観はもちろんですが、見どころは「内部」。
「吹き抜け」があったと言われる安土城の内部の様子がよーく分かります。
資料館はコンパクトですが、この模型は必見です!
(日本100名城の、安土城と観音寺城のスタンプもあります)
◆ 安土城郭資料館
安土城天主 信長の館
安土城のある安土山全体を眺めることができる場所にあるのが「信長の館」。
施設の入口を入るなり、正面にはババーンと安土城天主が!
天主の5階と6階部分が、なんと原寸大で再現されていて、それはそれは圧巻です。
1992年の「スペイン・セビリア万国博覧会」の際に、日本館のメイン展示として復元したこの天主を保存・展示しているそう。
内部の襖絵や天井画も豪華で美しくて、ここに信長さまが暮らしていたのかと想像すると胸がドキドキ高鳴ります。
おすすめは、VR安土城シアター。
バーチャルリアリティーでよみがえった安土城を、自分が鳥になって上空から眺めているかのようでワクワクします。
この復元天主は著作権の関係で、撮影した写真のネット掲載はNGなのでご注意を!
実際にこの大きさを眺めて、ご自身でお写真をお楽しみください。
(日本100名城のスタンプが設置されています)
滋賀県立 安土城考古博物館
「信長の館」と同じ敷地内にある、こちらの博物館。
常設展示では、古墳時代の展示と、観音寺城・安土城の詳しい展示がされています。
安土城だけでなく、観音寺城の展示があるのって、すごく嬉しい。
魅力的なお城が多い近江だからこその、特別展や企画展も充実しています。
信長や近江に関する本が自由に読めるスペースもあって、ついつい長居しちゃいますよ。
売店では、安土城のパンフレットが購入できます!
そのほか、近江のお城に関する本や、過去の企画展のパンフレットがバーゲン価格であったりと興味深い本がそろっているのもおすすめポイントです。
私は「信長と宗教勢力」という平成15年に開催された特別展のパンフを買いました。
まとめ
このような施設で予習をしてからお城に行ってみると、イメージが大きく膨らみます。
特に安土城のような「石垣だけ」が残るお城の場合には、予習はとっても大切です。
ここにあの安土城が建っていたのかと、イメージが膨らんだ中で見る天主台の礎石たちは本当に美しい。鳥肌モノです!
- 安土城郭資料館:1/20スケールに復元された安土城の模型があります
- 信長の館:安土城天主の最上部(5階6階部分)が原寸大で復元されています
- 安土城考古博物館:安土城・観音寺城について詳しく知るならこちらへ
時間がないときは、ぜひ「安土城郭資料館」だけでも!
見るのと見ないのでは、天主台での感動は大きく違います。