お城カタリストの野口です。今回は、大阪府能勢町にある地黄陣屋と丸山城をご紹介します!
能勢町は、大阪府の北端で京都府と兵庫県に接する、自然豊かな場所。
地黄陣屋と丸山城は、鎌倉時代から続く地元の豪族:能勢氏の居城です。
コンパクトなエリアに、新旧の能勢氏の居城と菩提寺まである、とてもオススメのお城です!
地黄陣屋(地黄城)
地黄陣屋は、能勢氏が江戸時代以降に暮らした場所です。
江戸時代、幕府から1万石以上の領地を与えられ、将軍と主従関係を結んだ武士のことを「大名」と言います。
幕府は、大名家を格付け(ランク付け)して、「国持大名(国主)」・「国持並(準国主)」・「城持(城主)」・「城持並(城主格)」・「無城(領主)」の5つに区分しました。
その区分のひとつ、無城大名の住まいを「陣屋(じんや)」と言います。
陣屋について詳しくは別の記事でご紹介します。
けれど能勢氏は大名ではなく、「旗本(はたもと)」と呼ばれる将軍家直属の家臣団の一家でした。
旗本は、江戸城で働く役人や、奉行所の上級職など、幕府システムを動かすエリートです。
現場でキャリアを積み重ねて、有能であれば大名にもなれる存在が旗本でした。
そんな上級クラスの旗本は、大名ではありませんが大名以上の格式を誇っていました。
例えば『忠臣蔵』で有名な吉良上野介は旗本でありながら、大名の浅野内匠頭をいじめて斬りつけられました。
上級の旗本には、大名でも頭が上らなかったようです。
陣屋というと、再建された建物や遺構があることもありますが、石碑だけのこともよくあります。
にもかかわらず、無城大名の陣屋でも滅多に見られない、美しい石垣が地黄陣屋にはありました。
なんと美しい石垣でしょう!!!
これだけの石垣を築けるのですから、能勢氏も上級の旗本だったかもしれません。
敷地全体が立派な石垣で囲まれていました。
特に入り口部分の、かつて大手門だったところの石垣が、最高に素晴らしい!
大手門の内部は枡形になっていて、防御力も高そうな構造です。
石垣の素晴らしさに感動して、何枚も写真を撮ってしまいました。
丸山城
地黄陣屋を築く前に、能勢氏が暮らしていたお城がすぐ近くにありました。
丸山城は「丸山」という、まさに丸いシルエットの低い山の上にあります。
本丸や登って行く途中からは、先ほど行った地黄陣屋の全体像を眺めることができます。
倒木や草木が生い茂っていましたが、案内板もあるので分かりやすいかな。
案内板にあった「目」のような遺構を探しにあちこち歩いたら、入り組んだ土塁や竪堀など土の造作が見事な場所に出会えました。
いつもながら、写真だと土づくりの城の面白さが伝わらなくて残念。
ぜひご自分の目でご覧ください!
能勢氏の菩提寺:清普寺
丸山城のすぐ近くには、能勢氏の菩提寺である清普寺がありました。
墓所の中は、清々しい凛とした空気が漂っていました。
まとめ
- 地黄陣屋:江戸時代以降に能勢氏が築いたお城(陣屋)
- 丸山城:それ以前に能勢氏が居城としたお城
- 清普寺:能勢氏の菩提寺
能勢一族の、新旧のお城と墓所までたっぷり堪能できました。
オススメなので、ぜひ行ってみてくださいね♡
身近な場所にも素晴らしいお城はまだまだあります。
あなたの近くにも、まだまだ知られざるお城があるはずです。
そんな、穴場のお城めぐりも楽しんでみてくださいね!
では、また!
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I went to Jiou and Maruyama Castle in Osaka.
It’s a nice place rich in nature.
What a beautiful stone wall!
I was excited and took so many pictures!!
I had a wonderful time.
I really recommend you go there♡
Thank you for reading!